自分のポッコリとしたお腹やたるんだウエストを見て
「数年前までは、くびれがあったのに・・・」と嘆き、
ダイエットを始めようと考えている人は多いのではないでしょうか。
しかし、そんな人たちの中には「ダイエット=食事制限」と思い込んでいて、
何とか食事量を減らして体重を落とそうという
食事制限だけによるダイエット法を考えている人が少なくありません。
確かに、無理な食事制限を続ければ、徐々に体重は落ちていきますが、
その落ちた体重の中身は、体脂肪より筋肉のほうが多く消費されています。
例えば、5キログラムの体重が減ったとしたら、
3キログラムが筋肉で、2キログラムが体脂肪という割合です。
ダイエットの本来の目的は、余分な体脂肪を減らすことですが、
食事制限だけによるダイエット法は、大切な筋肉を大幅に減らしてしまい、
健康的に痩せるためには致命的な大問題となります。
筋肉量が減るということは、基礎代謝量が低下して
1日当たりの総消費エネルギー量が低下し、太りやすい体になり、
健康や美容にも悪影響を招くことになります。
ダイエット法の基本中の基本は、
1日当たりの総消費エネルギー量をアップして、
総摂取エネルギー量を上回る赤字収支のバランスをつくることです。
ただし、あきらかに食べ過ぎの食生活が原因で太ってしまった人は、
適正量の食事に戻すための食事制限が必要です。
それなら、どんな手法で消費エネルギーをアップすればいいのでしょうか?
一般的に、「ダイエットのための運動は・・・」といったら、
ほとんどの人が、ウォ-キングやジョギング、サイクリングなどの
有酸素運動を思い浮かべるのではないでしょうか。
実際に、健康やダイエットのために多くの人が実践して
“ダイエットの王道”とまでいわれ、とてもポピュラーな運動で、
体脂肪を燃焼するという効果もあります。
ですが、その効果は、ほんの僅かにしかなりません。
1時間ほど、ジョギングをして汗を大量に流しても、
それによる体脂肪の燃焼量は、ほんの数グラムしかなく、
多くの時間をかける割には、効率の悪い運動になります。
それでも、体脂肪が燃焼するのは事実なので、
長期計画でコツコツと積み重ねていけばいいのですが、
それだけの時間があるなら、
まずは、筋肉量を増やすことができる運動をしたほうが効果的です。

ようするに、有酸素運動で体脂肪の燃焼を考えるより、
筋力トレーニングで筋肉量を増やしたほうが、
結果的に消費エネルギーがアップして、健康的に痩せられるというわけです。
そして、筋力トレーニングの後に、時間的、体力的に余力があるなら
ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動にチャレンジしましょう。