毎日の晩酌を楽しみに、
日中の仕事を頑張っているという人は多いと思います。
アルコールは、「百害あって一利なし」というタバコと違い、
しっかり適量を守っていれば、
ストレス解消、血行促進、寝つきをよくするなど、
いろいろなメリットがあります。
しかし、毎日休みなく、多量のアルコールを飲むようになると、
肝臓がフルに働き続けて解毒が間に合わず、
ついには、肝臓に障害を起こすことになります。
実際、日本国内で肝障害を起こす原因のトップは、
ウィルス性によるものが、肝臓病全体の約80%を占めていますが、
近年は、アルコールによる肝障害が増え続けています。
肝障害を起こさないために、
上手なアルコールの飲み方を考えなければなりませんが、
それと同時に注意しなければならないのが、食べ過ぎによる肝障害です。
近年は、街のあちこちにスポーツジムなどがオープンし、
「健康な体を維持する」という意識が高くなったと思いますが、
飽食といわれる現代社会は、
まだまだ肥満体型と見られる人が大勢いらっしゃいます。
肥満は、タバコと同じように「百害あって一利なし」という問題で、
肥満化が進めば、いずれ、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、
糖尿病などの命にかかわる重病を招くことになります。

そして、肝臓にも脂肪が溜まり、脂肪肝を引き起こします。
食べ過ぎて消費し切れなかったエネルギーは、
肝細胞で中性脂肪として合成されますが、その量が多過ぎると、
肝細胞に溜まってしまうというわけです。
ただし、ウィルス性による肝障害は、
いくら本人が治そうと努力しても叶わないことが少なくありません。
しかし、食べ過ぎやアルコールによる肝障害は、状態にもよりますが、
本人の努力次第で治すことができます。
アルコール性肝障害の場合は、まずは、禁酒すること。
そして、食べ過ぎによる肥満が原因の脂肪肝は、食生活を見直して、
適度な運動を習慣化することです。
中には、「それほど飲んでいないし、食べ過ぎていないのに、脂肪肝に・・・」
という人もいらっしゃいますが、
こういったケースは、栄養バランスが乱れていることが原因です。
よくコンビニのジャンクフードやインスタント食品ばかり食べていると、
どうしても脂肪や糖質の摂取量が増えてしまい、
体が必要とするタンパク質、ビタミン類、ミネラルなどが
不足する状態になってしまいます。
このように栄養バランスが乱れると、脂肪の代謝に異常が起こり、
脂肪肝という状態となってあらわれてきます。
肝臓を守る食生活の基本は、高タンパク質の食品を中心に、
栄養バランスのよい食事を規則正しく摂ることです。
