体脂肪率が多ければ「隠れ肥満」!


若い女性なら、スレンダーで美しいスタイルのモデルさんやタレントさんに憧れ、

そのような美しいスタイルを手に入れたいという目的で

ダイエットを志す人は大勢いらっしゃると思います。



また、40歳を過ぎた中高年の人は、運動する機会が減ってしまい、

さらに、食べ過ぎ、飲み過ぎの食生活が続くと、

内臓に体脂肪が蓄積されてポッコリとお腹が出た内臓脂肪型肥満に

変わっていってしまいます。



そんな人は、健康診断を受けるたびにメタボと呼ばれる生活習慣病予備軍と診断され、

ダイエットを勧められます。



このように、さまざまな目的があってダイエットを志す人が多いわけですが、

まだまだ“ダイエット”“痩せる”ということを

正しく理解していない人は少なくないようです。



よく健康診断を受診すると、身長と体重を測定され、

その数値からBMI(体格指数)という計算方法で肥満度をあらわされます。



この計算方法は、

体重(キログラム)を身長(メートル)の二乗で割って出た数値がBMIとなります。



例えば、体重70キログラムで、身長170センチメートルの人は、

70kg ÷(1.7m × 1.7m)=24.22という数値が出ますが、

この数値を下記の判定基準に当てはめて肥満度を確認します。



痩せている    18.5未満

普通       18.5以上~25.0未満

肥満       25.0以上



この結果、24.22は、普通と判定されます。



また、ウエストまわりを測って、一般的に男性85cm以上、女性90cm以上ある場合、

肥満として判定されます。



このBMIは、誰でも一度は計算されたことがあると思いますが、

あくまでも体重と身長の数値だけから判定したもので、

身長に対して体重が多い、少ないという程度の判断しかできません。



また、お腹まわりを測定しても、ある程度の目安にしかなりません。



正しく肥満度を判定するには、体内にどれだけの体脂肪が蓄積されて、

どれだけの割合を占めているかを測定する必要があります。



BMIの計算から痩せていると判定されても、体脂肪率が多ければ肥満体型となり、

このようなタイプを「隠れ肥満」と呼んでいます。



毎日の食事から摂取したエネルギーに対し、消費エネルギー量が少なければ、

消費し切れなかったエネルギーが体脂肪として蓄積されるわけですが、

ダイエットの本当の目的は、

この消費し切れずに溜まった体脂肪を“いかに減らすか”ということです。



ダイエット中の人は、しきりに体重計に乗り、

数値ばかりを気にしていますが、体脂肪率が重要になります。



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ですが、どうしても一般的には「ダイエットは体重を減らすこと・・・」

という思い込みが強いようで、体重計に乗って1kgでも減っていれば

ダイエットの効果が表れたと大喜びしてしまいます。



そもそも人間の体の60%は、水分でできています。



ですので、例えば、長時間お風呂やサウナに入って1リットルほど汗をかけば、

もちろん体重は1kg落ちます。



しかし、これは、汗と一緒に体脂肪が燃焼されたわけではありませんし、

脱水症状を避けるために水分を補給すれば、直ぐに元の体重に戻ります。



ならばと、水分補給を控えれば、

当然、脱水症状を起こして命に関わるとても危険な状態に陥ってしまいます。



このようなことが“ダイエット”“痩せる”こととして信じてきた人は実に多いと思います。



健康的で美しく痩せるだめに、

まずは“ダイエット”“痩せる”とは体脂肪を減らすということを理解しましょう。