痩せるためには有酸素運動より筋肉を鍛えるほうが大切!


「痩せるために効果的な運動は何ですか?」と聞かれたら、

おそらく、多くの人がウォーキングやジョギングなどの

有酸素運動と答えるのではないでしょうか。



確かに、有酸素運動は酸素を多く取り込んで、

比較的、穏やかで長時間できる運動なので、

誰でも気軽にできて、体脂肪を燃焼する効果があります。



このことから、長い間、有酸素運動は

ダイエットに最も効果的な運動と思い込んでいる人が多く、

ダイエットの王道とまで言われてきました。



実際に、早朝から街の中をウォーキングやジョギングしている人を

多数見かけますし、スポーツジムなどでも、

エアロバイクやランニングマシンを使った有酸素運動を行ったり、

エアロビックス教室などに参加している人が大勢いらっしゃいます。


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ですが、有酸素運動を積極的に行えさえすれば、

体脂肪がどんどん燃えて、

あっという間に痩せていくという思い込みは大きな間違いです。



例えば、体重50キログラムの一般的な女性が、

大粒の汗をかきながら一生懸命頑張り、

約1時間のジョギングをしたとすると、

その消費量は約400キロカロリーになります。



単純に400キロカロリーの消費と聞くと、

それなりの数字かもしれませんが、

実際は、400キロカロリー全てが体脂肪の燃焼に

使われるわけではありません。



運動を始めて、最初は

体内の肝臓や筋肉に蓄えられているグリコーゲンといわれる糖質が使われ、

その後、体脂肪がエネルギーとして使われます。



ですので、体脂肪の燃焼に使われるのは、

多く見積もってもせいぜい半分程度。



400キロカロリーの半分を、

1グラムを7キロカロリーとして換算すると

(200÷7≒28.6)約28.6グラムになります。



あれだけ汗を流して頑張っても、たったの約28グラムの燃焼で、

時間をかける割には効率が悪いということです。



たとえ、400キロカロリー全てが体脂肪燃焼に使われたとしても、

1キログラムの体脂肪を消費するには、

17時間以上のジョギングが必要ということになります。



さらに、有酸素運動の後は体内の糖質が失われるので、

どうしてもパンやごはん、麺類などの炭水化物が食べたくなります。



そこで、頑張ったご褒美にと、

コンビニの菓子パン一つでも食べてしまったら、

1時間のジョギングの苦労が水の泡と消えてしまいます。



このように、

ダイエットに大切な運動は効率の悪い有酸素運動ではなく、

筋肉を鍛える筋力トレーニングなどの無酸素運動のほうが効果的です。



その理由は、

筋肉量が増えれば、基礎代謝量が高まって痩せやすい体になれるからです。